「ポッドキャストを始めたい。でも、何をどこまでそろえればいいのか分からない」。マイクを調べ始めると、レコーダー、ケーブル、ヘッドホン、カメラと、必要そうなものが次々に出てきます。
機材は、番組の形で必要なものが変わります。この記事では、音声だけの番組 と ビデオポッドキャスト に分けて、段階ごとにそろえるものを一覧にしました。
この記事を書いた人
私たちTAIDAN(運営:LutenWorks)は、企業・団体のポッドキャストとビデオポッドキャストの収録・編集・配信を代行しています。イベントの映像・音響の現場で9年目、映像制作で5年以上の経験があります。
まずは全体像:番組の形で、必要な機材が変わる
| 機材 | 役割 | 音声だけ | ビデオあり |
|---|---|---|---|
| マイク | 声を拾う | 必要(1人1本) | 必要(1人1本) |
| 録る機材(レコーダー/オーディオインターフェース) | マイクの音を取り込み、記録する | 2人以上なら必要 | 必要 |
| ヘッドホン | 録っている音をその場で確かめる | 必要 | 必要 |
| マイクスタンド・ポップガード・ケーブル | マイクを固定し、息の音を防ぐ | 必要 | 必要 |
| パソコンと編集ソフト | 編集して、配信用のファイルにする | 必要 | 必要(映像も扱えるもの) |
| カメラ・三脚 | 話している様子を撮る | いらない | 必要 |
| 照明 | 顔を明るく、同じ明るさで映す | いらない | あったほうがよい |
音声だけなら「マイク・録る機材・ヘッドホン」の3つが中心です。ビデオポッドキャストでは、そこに「カメラ・三脚・照明」が加わります。
段階別:何をそろえればいいか
いきなり全部をそろえる必要はありません。番組の形に合わせて、3つの段階で考えると整理しやすくなります。
| 段階 | 番組の形 | そろえるもの |
|---|---|---|
| 1 | 1人で話す。まずは試したい | USBでつなげるマイク1本、ヘッドホン、マイクスタンド、パソコン |
| 2 | 2人以上で対談する | XLRのマイクを人数ぶん、入力が人数ぶんあるレコーダー(またはオーディオインターフェース)、ヘッドホンを人数ぶん、スタンドとケーブル |
| 3 | 映像もつける(ビデオポッドキャスト) | 段階2の機材+カメラ(できれば複数台)、三脚、照明、映像を編集できるソフト |
企業の番組は、聞き手と話し手の2人以上で話す形が多いので、段階2からのスタートになることがほとんど です。
音声の機材を、ひとつずつ
マイク:録る部屋と人数で選ぶ
会議室やオフィスで録るなら、部屋の響きや雑音を拾いにくい 単一指向性のダイナミックマイク が扱いやすいです。2人以上で話すなら、1人に1本ずつ用意します。
マイクの種類や選び方は「ポッドキャスト用マイクの選び方|音響のプロが見る4つの基準と、2人以上で録るときの注意」で詳しく紹介しています。
録る機材:入力の数と「1人1トラック」で選ぶ
マイクの音を取り込む機材には、大きく2つあります。
- レコーダー:本体だけで録音できる。パソコンがなくても録れる
- オーディオインターフェース:パソコンにつないで、パソコンの録音ソフトで録る
2人以上で録るときは、マイクの入力が人数ぶんあること と、マイクごとに別々のファイル(トラック)で録れること を確かめてください。別々に録っておくと、あとで片方の声だけを大きくしたり、雑音を消したりできます。
あわせて、つなぐマイクに対してゲイン(音を持ち上げる力)が足りるかも確かめます。出力の小さいマイクでは、ここが足りないと声が小さく録れてしまいます。
ヘッドホン:録っている音を、その場で聞く
録音中は、マイクから入っている音をヘッドホンで聞いて確かめます。スピーカーで聞くと、その音をマイクが拾ってしまうので使いません。
選ぶときは、音が外にもれにくい 密閉型 のものが向いています。2人以上で録るなら、出演者の人数ぶんあると、自分の声の大きさや距離をそれぞれが確かめながら話せます。
スタンド・ポップガード・ケーブル:地味だけれど、音を左右する
- マイクスタンド(またはアーム):口からの距離と向きを固定する。机に置くタイプは、机をたたく振動が伝わりにくいものを
- ポップガード(ウィンドスクリーン):「パ行」などで息がマイクに当たる音を防ぐ
- XLRケーブル:マイクの本数ぶん。机の下や足元を通すなら、長さに余裕があるものを
パソコンと編集ソフト
録った音は、不要な部分のカット、音量の調整、雑音の処理をしてから配信します。音声だけなら無料の編集ソフトでも始められます。ビデオポッドキャストでは、映像を扱える編集ソフトと、それが動くパソコンが必要です。
編集でやることと時間の目安は「ポッドキャストの編集方法|無料ソフトでできることと、プロが時間をかけているところ」で紹介しています。
忘れがちな小物
- 記録用のSDカード と、その予備
- 電池や電源のケーブル(レコーダーを電池で動かす場合は予備も)
- 延長コード:会議室では、コンセントが机から遠いことがよくあります
プロの目線から
私たちの収録では、マイクはSHURE SM7BとSM57、録る機材はZOOM PodTrak P8を使っています。P8はマイクを6本までつなげて、ヘッドホンも6つまで挿せるので、出演者が増えても1人1本・1人1トラックのまま録れます。この機材一式を持って、お客さまの会議室やオフィスへ伺います。
ビデオポッドキャストで足す機材
カメラ:1台で始めるか、複数台で撮るか
カメラ1台でも、2人が並んで映る画を撮れば番組になります。ただ、話している人の表情を大きく見せたいときは、カメラが複数台あると編集で画を切り替えられます。
- 全体を映す1台:出演者全員が入る画
- 話す人を映すカメラ:1人ずつの表情を撮る
長い対談では、カメラが途中で止まらないか(連続で録れる時間、電源、熱)も確かめておきます。
三脚・照明
- 三脚:カメラを固定する。床の振動を拾いにくい、しっかりしたものを
- 照明:窓の光だけだと、時間帯や天気で明るさが変わり、映像の色がそろいません。顔を同じ明るさで映すために、照明があると安心です
音は、カメラではなくマイクで録る
ビデオポッドキャストでも、声はカメラの内蔵マイクではなく、音声の機材(マイクとレコーダー)で録る のが基本です。カメラの映像と、別に録った音を、編集で合わせます。
映像の準備や撮り方の考え方は「ビデオポッドキャストとは?音声との違い・始め方・必要な機材」でまとめています。
プロの目線から
ビデオポッドキャストの収録では、カメラ3台で撮影しています。台数があると、編集で話の流れに合わせて画を切り替えられます。照明は、LEDのパネルライト2灯でも撮れなくはありません。ただ、できれば200Wクラスのライトにソフトボックス(光をやわらかく広げる箱型の覆い)をつけて、顔に当たる光をしっかりコントロールするのが理想です。そのぶん、カメラの位置、照明、マイクが顔を隠さないかの確認など、本番前の準備は音声だけのときより増えます。
機材だけでは決まらないこと:部屋と準備
機材がそろっても、音を大きく左右するのが 部屋 です。
- 響き:壁やガラスが多い会議室は、声が反響しやすい
- 空調の音:エアコンや換気扇の音は、思った以上にマイクに入る
- 外の音:廊下の話し声、ドアの開け閉め、電話の呼び出し音
響きや空調の音は、録ったあとで完全に取り除くのは難しいので、録る前に対策します。部屋の選び方や置き方は「ポッドキャストの録音方法|会議室で対談をきれいに録る7つのコツ」で紹介しています。
また、機材は 設置と片づけにも時間がかかります。マイクとケーブルをつなぎ、音を試し録りし、ビデオならカメラと照明の位置を決める。会議室を借りる時間には、この準備の時間も入れておきましょう。
まとめ
- 音声だけなら マイク・録る機材・ヘッドホン が中心。ビデオなら カメラ・三脚・照明 が加わる
- 2人以上で話すなら、マイクを1人1本、入力が人数ぶんある機材で1人1トラック
- ビデオでも、声はマイクとレコーダーで別に録る
- 機材と同じくらい、部屋の響きと空調の音 が音を左右する
- 設置・試し録り・片づけの 準備の時間 も見込んでおく
機材は、そろえて終わりではなく、毎回の設置と確認が続きます。始める前に全体像をつかんでおくと、買い足しや買い直しが減ります。番組づくりの全体の流れは「ポッドキャストの始め方【企業・個人向け】企画から配信まで7つのステップ」をご覧ください。
機材をそろえずに始めたいときは、TAIDANへ
TAIDANは、企業・団体のポッドキャストとビデオポッドキャストの制作を代行しています。
- マイク・レコーダー・カメラ・照明を持って、会議室やオフィスへ出張収録(スタジオは不要、全国へ伺います。出張費・会場費は別途)
- 1人1本・1人1トラックで収録、ビデオはカメラ3台で撮影。部屋の響きや空調の音も、その場で対策します
- 企画から、収録・編集・配信・投稿管理まで まとめて対応(音声 単発 80,000円〜、ビデオ 単発 120,000円〜、税別・機材費込み)
ご相談のあと、番組企画のたたき台を無料でお送りします。