「うちの会社でもポッドキャストをやってみたら、という話が出ている」「でも、何に使えるのか、本当に効果があるのか分からない」。担当者として、まずはそこを整理したい方も多いと思います。
この記事では、企業がポッドキャストを始める メリット と、目的ごとの活用例 を紹介します。あわせて、向いている会社・向いていない会社の見分け方や、始める前に決めておくことも、制作の現場からまとめました。
この記事を書いた人
私たちTAIDAN(運営:LutenWorks)は、企業・団体のポッドキャストとビデオポッドキャストの収録・編集・配信を代行しています。イベントの映像・音響の現場で9年目、映像制作で5年以上の経験があります。
ポッドキャストを聞いている人は増えている
オトナルと朝日新聞社の「第6回ポッドキャスト国内利用実態調査」(2025年12月実施、15〜69歳の1万人が対象)では、月に1回以上ポッドキャストを聞く人は18.2% でした。2020年の調査(14.2%)から少しずつ増えています。
とくに若い世代での利用が多く、15〜19歳では40.5%、20代では28.8%という結果です。採用で若い世代に会社を知ってもらいたい企業にとっては、見逃せない数字です。
※数字は調査の発表(2026年2月)にもとづきます。
企業がポッドキャストを始める4つのメリット
1. 文章や写真では伝わりにくい「人」と「考え方」が伝わる
ポッドキャストのいちばんの強みは、話している人の声や間(ま)、言葉の選び方 まで届くことです。
採用ページの「社員インタビュー」も、文字で読むのと、本人が笑いながら話しているのを聞くのとでは、伝わる温度がまったく違います。会社の考え方や、つくり手のこだわりのように、言葉にしにくいものほど、対話の形が向いています。
2. 「ながら聞き」で、長い話も最後まで届きやすい
ポッドキャストは、通勤中や家事のあいだ、作業中に聞かれることが多いメディアです。画面を見続けなくてよいので、20〜30分のまとまった話 も聞いてもらいやすくなります。
短い動画やSNSの投稿では伝えきれない「背景」や「理由」まで話せるのは、大きな違いです。
3. 1回の収録から、いろいろな形に使える
1回の対談を収録すれば、そこから次のような形に広げられます。
- 音声のエピソード(Spotify、Apple Podcastsなど)
- 映像つきのエピソード(YouTube)※ビデオポッドキャストの場合
- SNS用の短い切り抜き
- 発言をもとにしたブログ記事や採用ページの原稿
ひとつの素材から何度も使えるので、発信のネタ切れ対策 にもなります。
4. 会社の「資産」として残る
ポッドキャストは、配信したエピソードがずっと残り、あとから見つけた人がさかのぼって聞いてくれます。広告のように出稿をやめたら消えるものではなく、続けるほど会社の情報が積み上がっていく のが特長です。
目的別の活用例
ここからは、目的ごとの番組の例を紹介します。
採用・企業理解:働く人の声で、入社後の姿を想像してもらう
- 番組の例:社員と上司が話す「仕事のリアル」対談
- 話すこと:入社のきっかけ、ある1日の流れ、仕事で悩んだこと、チームの助け合い方
- 使う場所:採用サイト、求人ページ、会社説明会、面接前の案内
プロの目線から
採用向けの番組では、台本を読み上げるより、聞き手が質問を重ねて 本人の言葉を引き出す ほうが、ずっと伝わります。カメラやマイクの前では誰でも最初は緊張するので、本番の前に雑談の時間をとり、声と表情がやわらいでから録り始めるのがおすすめです。
ブランド・商品の理解:商品の背景にある思いを届ける
- 番組の例:デザイナーと職人が語る「この商品ができるまで」
- 話すこと:素材選び、デザインの理由、試作の失敗、長く使ってもらうための工夫
- 使う場所:ブランドサイト、商品ページ、SNS、展示会の事前案内
完成した商品の写真だけでは見えない「つくり手のこだわり」は、対話にすると自然に伝わります。
社員教育・社内研修:ベテランの判断や工夫を、学べる形で残す
- 番組の例:先輩と新人の「なぜ、そうするの?」
- 話すこと:接客・営業・制作などの場面で、ベテランが何を基準に判断しているか
- 使う場所:新人研修、オンボーディング、研修の予習・復習
マニュアルには手順は書けても、「なぜそうするのか」までは書ききれません。新人が質問し、ベテランが答える形なら、判断の理由まで言葉になります。社内だけに公開する配信の方法もあります。
社内広報・組織づくり:離れた部署や拠点の、考えと人柄を共有する
- 番組の例:部署をつなぐ「となりのチームの話」
- 話すこと:各部署の取り組み、経営者が方針に込めた背景、日々の小さな工夫
- 使う場所:社内報、全社会議の補足、拠点間の情報共有
ポッドキャストが向いている会社・向いていない会社
ポッドキャストは、どんな会社にも合うわけではありません。始める前に、次の点を確かめてみてください。
| 向いている会社 | 向いていない(別の方法が合う)会社 |
|---|---|
| 伝えたい「考え方」や「背景」がある | 今すぐの売上や問い合わせだけを目的にしている |
| 話してくれる社員・経営者がいる | 出演できる人が見つからない |
| 半年〜1年かけて育てるつもりがある | 1〜2本で結果を判断したい |
| 採用・ブランド・教育など、長く使える目的がある | 期間限定のキャンペーンだけに使いたい |
とくに大事なのは、続けること です。ポッドキャストは、数本出しただけで目に見える結果が出るものではありません。月に数本のペースで、少なくとも数か月は続ける前提で考えるのがおすすめです。
始める前に決めておきたい3つのこと
- 目的:採用・ブランド・教育など、何のために配信するのか
- 聞いてほしい人:学生、取引先、ファン、社員など、誰に届けたいのか
- 続け方:誰が話し、誰が準備し、どのくらいの頻度で出すのか
この3つが決まっていれば、番組の形や長さ、音声だけにするか映像もつけるかは、あとから決めても大丈夫です。具体的な手順は「ポッドキャストの始め方【企業・個人向け】企画から配信まで7つのステップ」で詳しく紹介しています。
プロの目線から
社内で番組を作るときに止まりやすいのは、収録よりも 「準備」と「編集」 です。担当者が本業の合間に進めると、30分の対談番組1本で、企画から公開まで、まるまる1日ほどかかることも珍しくありません。続けられる体制かどうかを、最初に一度考えておくと安心です。
まとめ
企業がポッドキャストを始めるメリットは、次の4つです。
- 文章や写真では伝わりにくい「人」と「考え方」が伝わる
- 「ながら聞き」で、長い話も最後まで届きやすい
- 1回の収録から、いろいろな形に使える
- 会社の「資産」として残る
採用・ブランド・社員教育・社内広報など、長く使える目的 があり、話してくれる人 がいる会社には、とても相性のよい方法です。
「うちの会社なら、どんな番組が作れるだろう」と思ったら、まずは目的と聞いてほしい人を書き出すところから始めてみてください。
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- 映像・音響機材のプロが出張収録(スタジオ不要、全国へ伺います)
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