YouTubeやSpotifyで、2人がマイクの前で話している動画を見かけることが増えました。こうした番組が ビデオポッドキャスト です。
「音声だけのポッドキャストと何が違うの?」「会社でやるなら、どちらがいい?」「何をそろえれば始められる?」。この記事では、そんな疑問に、映像と音響の両方を扱う制作の現場からお答えします。
この記事を書いた人
私たちTAIDAN(運営:LutenWorks)は、企業・団体のポッドキャストとビデオポッドキャストの収録・編集・配信を代行しています。イベントの映像・音響の現場で9年目、映像制作で5年以上の経験があります。
ビデオポッドキャストとは
ビデオポッドキャストは、話している様子を撮影して、音声と映像の両方で届けるポッドキャスト です。
聞くだけでも内容が分かるように作り、そのうえで表情や身ぶり、その場の雰囲気も見られるようにしたもの、と考えると分かりやすいと思います。見る人は、画面を見ながら楽しむことも、音声だけを「ながら聞き」することもできます。
音声だけのポッドキャストとの違い
| 音声だけ | ビデオポッドキャスト | |
|---|---|---|
| 伝わるもの | 声・話の内容 | 声・話の内容+表情・身ぶり・場の雰囲気 |
| 主な配信先 | Spotify、Apple Podcasts など | YouTube、Spotify など(音声版も一緒に配信できる) |
| 収録に必要なもの | マイク・レコーダー | マイク・レコーダー+カメラ・照明 |
| 収録場所 | 静かな部屋 | 静かで、見た目も整えられる部屋 |
| 編集の手間 | 音声の編集 | 音声+映像の編集(カメラの切り替えなど) |
| 制作の負担 | 比較的軽い | 機材・準備・編集とも増える |
いちばん大きな違いは、「見られる」ことを前提に準備が必要になる 点です。部屋の背景、照明、出演者の服装、カメラの位置など、音声だけのときには考えなくてよかったことが増えます。
ビデオポッドキャストのメリット
表情や人柄まで伝わる
話の内容に加えて、笑ったときの表情や、考えながら話す様子まで伝わります。人や会社の「らしさ」を伝えたい 番組とは、とても相性がよい形です。
YouTubeで見つけてもらいやすい
YouTubeでポッドキャストを見る人は多く、YouTubeは2025年に「ポッドキャストを視聴する人が月に10億人を超えた」と発表しています。音声のアプリをふだん使わない人にも届く可能性があります。
切り抜き動画にしやすい
映像があると、SNS用の短い切り抜き動画を作りやすくなります。本編を見る前の「入口」として使えます。
向いている内容・向いていない内容
向いている内容
- 人柄や雰囲気を伝えたい番組(採用、経営者の対談、つくり手のインタビュー)
- 実物や手元を見せたい番組(商品、作品、使い方の紹介)
- YouTubeやSNSでも発信したい番組
音声だけでも十分な内容
- 移動中に聞いてもらうことが中心の番組(ニュース解説、学びの番組)
- 出演者が顔を出しにくい番組
- 準備や編集の手間をできるだけ抑えたい番組
迷ったときは、「この番組は、見なくても内容が分かるか」を考えてみてください。見なくても分かるなら、まず音声だけで始めて、あとから映像を足すこともできます。
ビデオポッドキャストの主な配信先
- YouTube:映像の配信先として、まず候補になります。ポッドキャストとして登録すると、専用の一覧に表示されます。
- Spotify:音声に加えて、映像のエピソードも配信できます。
- Apple Podcasts:2026年2月に、映像を配信しやすくする新しい仕組み(HLS)を発表しました。対応はホスティングサービス(番組を置いておくサービス)ごとに順次広がっています。
配信の仕組みや対応状況は、各サービスでいま変わりつつあるところです。始める時点で、各サービスの公式の案内を確認してください。
始め方と必要な機材
最低限そろえたいもの
| 種類 | 役割 | 選ぶときのポイント |
|---|---|---|
| マイク | 声を録る | 出演者1人に1本。部屋の響きを拾いにくいダイナミックマイクが扱いやすい |
| レコーダー(ミキサー) | 声を録音する | マイクごとに別々のファイルで録れるもの |
| カメラ | 映像を撮る | 全体を映す1台+話す人の表情を映す台数があると編集しやすい |
| 照明 | 顔を明るく見せる | 窓の光だけだと、時間帯で明るさが変わってしまう |
| 三脚・スタンド | カメラとマイクを固定する | 机の振動が伝わりにくいもの |
収録の流れ
- 企画を決める(テーマ・出演者・1回の長さ)
- 収録場所を決めて、背景と照明を整える
- マイクとカメラを設置し、音と画を試し録りする
- 収録する
- 音声と映像を編集する(カメラの切り替え、不要な部分のカット、音量の調整)
- 映像版と音声版をそれぞれ配信する
基本の流れは音声のポッドキャストと同じです。全体の手順は「ポッドキャストの始め方【企業・個人向け】企画から配信まで7つのステップ」もあわせてご覧ください。
プロの目線から
ビデオポッドキャストで見落とされがちなのは、映像より音 です。画がきれいでも、声が響いていたり、エアコンの音が入っていたりすると、見る人はすぐに離れてしまいます。私たちの収録では、マイクは1人に1本、話す人ごとに別々のトラックで録り、映像はカメラ3台で撮影しています。音を別々に録っておくと、あとから一人ずつ声の大きさを整えられます。
ビデオポッドキャストを社内で作るときの注意点
- 準備が増える:背景の片づけ、照明、服装、カメラ位置の確認など、収録前の準備に時間がかかります。
- 編集が重い:複数のカメラを使うと、話している人に合わせて画面を切り替える編集が必要です。
- データが大きい:映像のファイルは音声よりずっと大きく、保存や受け渡しの方法も考えておく必要があります。
続けるには、音声だけの番組以上に「誰が、どこまでやるか」を決めておくことが大切です。
まとめ
- ビデオポッドキャストは、話している様子を映像でも届けるポッドキャスト
- 表情や人柄まで伝わり、YouTubeでも見つけてもらいやすい
- そのぶん、機材・準備・編集の負担は音声だけの番組より大きい
- 「見なくても内容が分かるか」で、音声だけにするか映像もつけるかを決める
まずは音声で始めて、あとから映像を足すこともできます。目的と、続けられる体制に合わせて選んでみてください。
ビデオポッドキャスト制作のご相談は、TAIDANへ
TAIDANは、企業・団体のポッドキャストとビデオポッドキャストの制作を代行しています。
- 映像・音響機材のプロが出張収録(スタジオ不要、全国へ伺います)
- 放送用のマイクで1人1トラック収録、カメラ3台で撮影
- 企画から、収録・編集・配信・投稿管理まで まとめて対応(ビデオ 単発 120,000円〜、税別)
ご相談のあと、番組企画のたたき台を無料でお送りします。